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サッカーの試合ハーフタイム中のパワープレート®使用は後半のパフォーマンスを向上させ損傷のリスクを低下させる

2019年01月7日 | Fitness, Research


結果の概要:
ハーフタイム中に、リウォーミングアップを行わない選手のパフォーマンスが低下することはよく知られている。ハル大学の研究者は、ハーフタイム中のパワープレートの使用が後半序盤のパフォーマンスの低下を防止することを明らかにした。また彼らは、ハーフタイム中にパワープレートを使用したサッカー選手は試合の後半序盤のハムストリングの疲労が減少し、下肢安定性が向上することも明らかにした。

彼らは、サッカー選手にとって試合のハーフタイム中でのパワープレートの使用が、(特に選手がハーフタイム中にグラウンドを使用できないことから、)パフォーマンスの低下の防止の点でも損傷のリスクの低下の点でも有効なリウォーミングアップになりうると結論している。

緒言:
近年、競技試合の後半の序盤にサッカー選手のパフォーマンスが低下することを裏付ける報告が増えてきている。
後半初めの15分間のサッカー選手の総走行距離および高速での走行距離は前半初めの15 分間より減少する。また、この時間帯は筋損傷の発生率が上昇する。

選手は試合開始前に集中的なウォーミングアップを行うが後半開始前にはいかなるリウォーミングアップも行わない場合が多いことから、フィジカルパフォーマンスの低下は後半の準備不足が原因と考えられている。

これは、後半開始時に筋肉温度が低下することによって神経筋協調とパフォーマンスが低下するとともに損傷のリスクが上昇することを意味している。
サッカー選手に適切な後半のリウォーミングアップ法を作成することは、監督が戦術や士気に関する話に割ける時間を犠牲にしたがらないことや選手がハーフタイムにグラウンドを使用できない場合が多いことから困難である。

パワープレートを用いれば選手はグラウンドを使用しなくてもコーチの話を聞きながらマシンを使用することができるため、パワープレートの使用によってこれらの障害が克服できるかどうかを明らかにするために2 つの研究を実施した。

方法:
両試験の被験者は、90 分間固定強度サッカーシミュ
レーション(SAFT90)を行った10 名のセミプロ男性サッカー選手であった。SAFT90は、ゲームのすべての側面(加速、減速、カッティング、サイドステップ、前後への走行など)を再現することによって競技試合をシミュレートする方法である。後半初めの15 分間は対照群の参加者は座ったままとし、もう1群には標準的なサッカーウォーミングアップに相当するIntermittent AgilityExercise を行わせた(IAE 群)。
最後の群にはパワープレートを断続的に使用させた(PP 群)。

IAE 群は、必要な強度(70%HRmax、6 分間)を得るためにハーフタイムに運動: 休息比を操作してサッカー用のアジリティドリルを実施した。PP 群はPower Platepro5 AIRdaptive™ High Performanc e モデル上で静的スクワット姿勢で立った(図1)。PP 群の被験者は3 連続スクワット(各60 秒間)を行い、スクワット間に60秒間の休息をはさんだ。マシンは40Hz・Low に設定した。

結果:
対照群では前半終盤(30 ~ 45 分)から後半序盤(46~ 60分)の間にスプリントタイムの有意な延長(動作能力の低下の指標)が認められた。しかし、同じ間帯にIAE 群およびPP 群ではスプリントタイムの延長はほとんどなく(図2
を参照)、動作能力が低下していないことがわかる。
対照群では後半初めの12 分間にジャンプ力の有意な低下も認められたが、リウォーミングアップを行った2群では低下は認められなかった(図3を参照)。フォーマンスレベルが低下したのは対照群のみであったため、どのタイプのリウォーミングアップ法もサッカー選手が試合の後半にパフォーマンスを維持するために有用であることがわかる。

PP群ではリウォーミングアップ後に筋肉温度が有意に上昇していなかったため、これらの結果は振動による神経系の増強に起因すると考えられる。

第2 の研究では、ハムストリング安定性およびハムストリング損傷マーカーに注目した。この研究の結果、PP群では利き足での跳躍後の安定化までの時間が対照群と比較して有意に短縮していた。その他のハムストリング損傷マーカーから、ハムストリングの疲労の減少および損傷の確率の低下が明らかになった。

結論:
● ハーフタイムにパワープレートを使用した場合、対照群と比較してスプリント力と反動ジャンプ力のどちらも試合の後半に低下を示さなかった。

● パワープレートを使用すると、対照群と比較して疲労の減少およびハムストリングの協調が促進され、損傷のリスクが低下する。

● これらの結果から、パワープレートが選手のパフォーマンスの維持と損傷のリスクの低下に有用であるとともに、グラウンドを使用することも監督からの戦術や士気に関する話を聞き漏らさすこともなくリウォーミングアップを行うことを可能にすることから、パワープレートがリウォーミングアップに有効で
あることが示唆される。

 

*パワープレートは(トレーニング機器であり)医療機器ではありません。